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ヘルペス・帯状疱疹

ヘルペスと帯状疱疹は両方ともウイルス感染症によって引き起こされるウイルス感染症です。
ヘルペスはHSV1(1型単純ヘルペスウイルス)というウイルスによる感染症です。一方で、帯状疱疹はVZV(水痘・帯状疱疹ウイルス)というウイルスによる感染症です。

ヘルペス

ヘルペスウイルスによって引き起こされる皮膚症状は、主に口唇ヘルペスと性器ヘルペスによるものです。唇や性器周辺に発疹・水泡・潰瘍・痛みなどが認められます。
症状は一般的に発症後2週間ほど続き、その後自然に治癒しますが、免疫状況などにより再発することがあります。

検査は、病歴・身体所見などから考慮され、PCR検査や抗体検査などが行われます。

治療は抗ウイルス薬が一般的です。症状が出始めた頃に服用することで、症状を緩和し、再発の頻度を減らすことができます。軟膏などもあるため、症状や状況に応じて使い分け・併用などしていきます。

ヘルペスウイルス感染を予防するためには、感染した人や感染している可能性のある人との密接な接触を避けることが重要です。感染が疑われる際には、同様な性感染症を起こす梅毒やHIVなどの検査も同時に行うことも状況により考慮します。同時に感染している可能性もあるため、ご自身の身体だけでなくパートナーも守るためにも検査を勧めさせていただくことがあります。
また、梅毒の場合は抗生物質による治療、HIVの場合はより高度な専門医療機関での治療が必要になるため、それぞれ治療が異なるため、症状がどの感染によるものか自己判断することなく、診察を受けていただくことをお勧めします。

帯状疱疹

水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると水疱瘡にかかり、帯状疱疹はこのウイルスが神経に到達し、免疫状態が低下した際に再び活性化し発症する疾患です。
帯状疱疹は主に中高年の人に発症し、痛みや水泡、発熱などの症状が現れます。

高齢になるにつれ、発症する患者さんが増えていきます。また、免疫力が低下することも帯状疱疹の再活性化につながるため、他の疾患でステロイド治療を受けている方、抗がん剤の治療中の方、HIV、移植患者、その他免疫力が低下するイベントがあった方など、発症率が高まります。
帯状疱疹はさまざまな部位で発症する可能性があり、私の血液内科臨床経験では、眼の中に帯状疱疹を起こし、失明に至った移植患者様もおられました。そのため、顔面に出来る帯状疱疹や、湿疹が出ない帯状疱疹などにも注意する必要があります。

検査は、基本的には皮疹の性状や分布などによって判断しますが、病変部位からPCR検査を出したりすることもあります。

治療は抗ウイルス薬を使用します。
また、潰瘍化した場合には細菌感染を併発している可能性もあるため、抗生物質が必要となることもあります。

感染予防について
帯状疱疹は湿疹の部分を直接触らなければうつる可能性は低いと思われます。
湿疹が水っぽいときには触らないようにしましょう。
妊婦さんや、赤ちゃん、免疫抑制剤・ステロイド使用中の方や抗がん剤使用中の方などは、接触を控えるようにした方が良いでしょう。

また、帯状疱疹に対して予防接種があります。
水痘・帯状疱疹ワクチン、帯状疱疹ワクチンそれぞれ対応しております。
自費診療になるため、高額にはなりますが予防効果や発症後の神経痛軽減効果などから帯状疱疹ワクチンをお勧めしております。

中には神経痛で座ったり寝るのがつらかったりする方もいます。なるべく罹患してしまった場合は早めに受診していただく必要があります。また、ワクチンによる予防も徐々に確立されてきているため、50歳以上の方は是非ご相談ください。

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